意識高男と俗物太郎、ときどき苦界生(いきる)が行く

海外MBA留学したい、刃牙大好き、ちなみに嫁とはセックスレス

カイジゲーム 自分がブラック企業にいると思っている人はやってみよう⑭ 【反撃フェーズ#2】プランA(会社への攻撃):マスコミを使うか、ネットを使うか

苦界 生です。

 

反撃フェーズでとる下記の2つの作戦プランA、プランBについて説明します。

 

プランA:会社(経営者も含む)自体へダメージを与えるため、外部機関に頼る方法

プランB:あくまで自衛を目的とし、会社へのダメージは与えず、直属の上司のみを攻撃する方法

 

<プランA>

 皆さんが得た情報(録音された発言、書類)をもとに、どのようにプランAを進めるか。

 

プランAを実行するにあたり、最初に考えるのはどうすれば会社に対するダメージを最大化できるかです。

 

自分の持つ情報を誰にどのように伝えたら、その情報の持つインパクトが最大化されるか、つまり情報の出し先を考えます。

 

具体的な情報の出し先は下記が挙げられます。

 

・マスメディア(新聞、雑誌)

・インターネット(SNS、Twitter、ブログ、掲示板など)

・公的機関(警察[犯罪関係のネタの場合]、労基局など)※

・弁護士※

 

※ただし、カイジゲームでは公的機関や弁護士への相談は対象外とします。なぜなら、公的機関や弁護士に相談することは、ブラック企業を相手にする正攻法のやり方であるため、このカイジゲームの枠組みにあえて入れる必要はないと考えるからです(あくまで一個人がブラック企業[または経営者]と対峙することを目的とします)。

 

現時点(2016年12月現在)では、電通のブラック体質の話題がホットなので、大手企業かつ、マスコミ・広告代理店関係の会社のネタだったら、週刊文春などの週刊誌はすぐに飛びつくと思います。

(最近だと マスコミ関係ではありませんが、「ユニクロ帝国の光と影」の著者でジャーナリストの横田増生氏が、ユニクロにアルバイトとして潜入し、ブラック要因の内情を綴ったレポートが週刊文春で話題になっています)

 

会社の経営者は意外に週刊誌などの情報には敏感だったりするので、週刊誌に取り上げられれば、それなりの影響を与えられると思います。

 

一方、インターネットについては、新聞や週刊誌ほどの即効性のインパクトはないかもしれません。

 ただし、インターネットの特徴として、一度火が付いたら、あっという間に世の中に伝播する特徴があります。

一時期、「保育園落ちた。日本死ね」というブログ記事が話題になり、国会でも取り上げられるという事態にまで発展しました。

ネットで話題になれば、ネットから従来のメディアで取り上げらるという昨今の流れもありますので、時限式の爆弾のように、いずれは会社へダメージを与えられます。

 

ここで、ネットでは実名を名乗るか、匿名かという選択がありますが、これは影響の伝播速度とリスクを天秤にかけて考えればよいと思います。

 

例えば基本的に実名で登録しているSNSのFacebookで話題に挙げるのと、匿名でブログの記事として挙げるのでは、前者のほうが(まずはお互いの知り合いの間になりますが)影響の伝播する速度は早いはずです。

 

ただし、知り合い(当然自分の会社の同僚もいるでしょうし、場合によって会社の上司も含まれているかもしれません)に、自分が会社に対して牙をむいていることがばれてしまうので、それがマイナスとして働く可能性は大です。

 

実名を使うかは、しっかりとリスクを考慮したうえで実行しましょう。

 

匿名でブログの記事を書く場合は、いつか火が付くまで、気長に待ちましょう。その際、Twitterを活用したり、他の有名ブロガーに対し、コメントをつけたりして、自分の記事に目を向けてもらうような工夫をしてもよいかもしれません。

 

上記がプランAです。

 

 次はプランBについての説明です。

 

次回へ続く

 

カイジゲーム 自分がブラック企業にいると思っている人はやってみよう⑬ 【反撃フェーズ#1】プランA(会社への攻撃)とプランB(自衛)

苦界 生です。

 

いよいよ反撃フェーズに入りました。

まずはおさらいとして、調査フェーズで調べた下記の項目について問題があった場合の主なブラック要因と、仕込みフェーズでの準備物について示します。

 

<調査フェーズで調べた項目、主なブラック要因&仕込みフェーズでの準備物>

 

①業界における会社の位置づけ

ここがブラックの場合は、カイジゲーム対象外(転職を勧める)

 

②会社の歴史

主なブラック要因:経営者

準備物:経営者にとって不利になる情報

 

③組織・体制

主なブラック要因:

・仕事の負荷(肉体的、もしくは精神的)

・人(上司、小集団リーダー、先輩など)

準備物:自分の実施業務の明確化と、それぞれの工数の定量化(週○○時間など)

 

④金の動き(リソーセス配分、何で儲けているか等)

主なブラック要因:

・表の金の動き:自部署への予算不足、低利益の製品を開発、製造、販売

・裏の金の動き:非合法な金の使い道(「会社ぐるみ」or「属人的」)

準備物:関係者の発言(録音する)、証拠書類

 

さて、情報がそろったところで、どうやって会社に対して反撃していくかを書いていきたいと思います。

 

ただし、反撃の仕方としては、⑪の記事でも書きましたが、作戦として下記の2パターンが挙げられます。

 

プランA:会社(経営者も含む)自体へダメージを与えるため、外部機関に頼る方法

プランB:あくまで自衛を目的とし、会社へのダメージは与えず、直属の上司のみを攻撃する方法

 

それぞれについて、説明していきたいと思いますが、その前に、まず、自分の持っている情報についその性質を冷静に見極める必要があります。

 

情報については、前回の⑫で書きましたが、内容によってダメージを与える先が「会社」「人」のどちらかに分けられます。

 

例えば粉飾決算の情報だったら会社に大きなダメージを与えるものですし、一方○○課長が会社の金を使い込んだというような情報だったら、その課長がクビになるだけです。

(ただし、粉飾決算情報は特定の人にもダメージを与えることができるため、実際は「会社」「人」両方にかかる[後述])

 

ダメージを与える先が「会社」か「人」かによってプランA、Bどちらを実行するかも変わってきます。

 

ここで問われるのは、あなた自身の思いです。

つまり、ブラックである会社に対して一矢報いたいか、もしくは特定の個人に対して一矢報いたいかです。

 

整理すると「自分が持っている情報の性質」と「自分の思い」でマトリックスを作って。プランA、プランBを決めることができます。

下のマトリックスを見てもらうと、「粉飾決算の情報」はプランA(会社への攻撃)にもプランB(自衛)にも使えますが、「○○課長が会社の金を使い込み」というのは、プランB(自衛)しか使えません。 

ちなみに、プランA、Bどちらも使えるとはどういうことかというと、粉飾決算の情報というのは、会社への攻撃材料になるのと同時に、粉飾決算に関わった関係者については、自分がその人の弱みを握ったことになるため、それを盾にその人からの自分の身を守ることができる(自衛できる)ということです。

 

f:id:hamaoka822:20161224123044p:plain

 

次回でプランA,プランBの実行の仕方について説明していきます。

 

次回へつづく

カイジゲーム 自分がブラック企業にいると思っている人はやってみよう⑫ 【仕込みフェーズ#4】その裏の金の動きは「会社ぐるみ」か「属人的」か

苦界 生です。

 

仕込みフェーズの説明も今回が最後です。

調査フェーズで調べた④金の動き(リソーセスの配分、何で儲けているか等)についてはどんな情報を準備すればよいでしょうか。

 

調査フェーズのところで④の金の動きには表と裏があると書きました。ここで重要になるのは、裏の金の動きです。なぜなら表の金の動きを調べ、ブラックの要因を突き止めたとしても、あくまで現状を把握したに過ぎないからです。

反撃するためには武器が必要であり、その武器となるのが裏の金の動きです。つまり、会社(もしくは上位者)にとって知られたくない情報を準備するということです。

 

調査フェーズの#7である程度書いてしまいましたが、もう一度書くと下記のような情報です。(<リソーセス配分>と<何で儲けているか>で層別)

 

<リソーセス配分>

・特定の政党、もしくは政治家への政治献金の有無

黒社会への資金提供(マネーロンダリング等)

・特定の会社、業者への発注(癒着など)

・社長の親族の会社に対しての資金提供

・接待関係(交際費の額など)

・高額な調度品などの購入

・芸能人を呼んだ従業員には秘密にされている役員だけの特別パーティー等

・従業員の横領関係(架空発注、出張旅費の虚偽申請など)

 

<何で儲けているか> 

・少ない金額での下請け企業への発注(下請けいじめ、ピンハネ)

・談合、カルテルによる価格操作

・非合法ビジネスの実施

・地上げ、土地ころがし

・脱税(不正会計など)

・偽装による割高販売(材料、生産地など)

不法入国者による低賃金労働

 

ちなみに、上記のような情報を得るための方法についても、#7で書きましたので、下記に示します。

 

<情報取得方法>

・関係者を見つけだし、仲良くなり、飲み会などで酒が入った状態で聞き出す(会話は録音する)

・関係者のデスクから書類を探し当て、コピーする(残業などして自分一人がオフィスにいるときに実行)

 

また、上記の金の動きの情報(<リソーセス配分>と<何で儲けているか>)については、以降の反撃フェーズでターゲットを「会社」に絞るか「人」に絞るか分類できます。

 

どういうことかというと、例えば、上記の情報で「黒社会への資金提供(マネーロンダリング等)」という情報をつかんだ時に、それが「会社ぐるみ」で行われているのか、「属人的」に行われているかのどちらかによって、反撃するターゲットが変わってくるということです。

「会社ぐるみ」で黒社会へ資金提供を行っているならば、それが世間に知れ渡った場合にダメージを受けるのは会社で、一方、ある部署の課長1人が資金提供を行っているならば、ダメージを受けるのはその課長個人だということです(逆に会社へのダメージは少ない)。

 

後々、自分がつかんだ情報は「会社」or「人」どちらにダメージを与えるのかは意識しておきましょう。

 

 

以降、反撃フェーズについて書いていきます。

 

次回へつづく

 

カイジゲーム 自分がブラック企業にいると思っている人はやってみよう⑪ 【仕込みフェーズ#3】 自分の業務内容と工数を明確にし、定量化せよ

前回、③組織・体制の問題によってブラック状況が起きる要因は下記の2つに集約されると述べました。

 

・仕事の負荷(肉体的、もしくは精神的)の問題

・人(上司、小集団リーダー、先輩など)の問題

 

そして、上記への対応として、内部から進める方法と外部から進める方法の2つがあり、内部から正攻法で上司、そしてそのまた上司へ進言していくのは非常に時間がかかると述べました。

 

では、どのように対応するか。

ここで普通の意識高い系ブログや、ライフハック系のブログだと、まず、ブラック状況を生み出してしまっている上記の要因(仕事の負荷の問題と人の問題)を自分のスキルを上げることで対応しようとします。

 

もう少し詳しくいうと、仕事の負荷の問題だったら、まずはなんにせよ業務効率化のためのスキルアップ(スケジュール管理スキルアップ、エクセル技術アップ、書類のまとめ方技術アップ)、人の問題だったら、コミュニケーションスキルのアップ(方連相のスキルアップ、雑談力アップ)を勧め、書店のビジネス書コーナーへ足を運ばせようとします。

 

しかし、カイジゲームでは自分のスキルを上げて対応するということはしません。

(もちろん、自分のスキルを上げて、業務負荷を下げたり、いやな上司に対応できるようにすることは大切です)

ではどうするか。

ここは会社に対してどれだけダメージを与えるかでプランAとプランBに分けたいと思います。

 

プランA:会社自体へダメージを与えるため、外部機関(お上など)に頼る方法

プランB:あくまで自衛を目的とし、会社へのダメージは与えず、直属の上司のみを攻撃する方法

 

ではそれぞれ何をするかですが、どちらのプランを取るにせよ、今の自分の業務とその負荷を人に説明できるように、やっている業務をそれぞれ項目として挙げ、工数を定量化しておく準備が必要になります。

もちろん、忘れてはならないのは、その工数を合計すると負荷がパンクするように数字のつじつまを合わせておく必要があります。

(嘘をつくのではなく、あくまで自分の業務がパンクしていることを定量的に説明できるようにするため)

 

例えば、

①C社向け社内システム作成業務 30時間/週

②D社向けの製品プレゼン資料作成 40時間/週

③E社向け製品の品質向上対策立案 50時間/週などです。

 

上記を足すと1週間の定時仕事時間の40時間(8時間×5日)に対し、120時間となり、80時間のオーバーとなります。

 

組織・体制に問題がある場合の仕込みフェーズで実行することはこれだけで十分です。

(プランA、プランBで何をするかの説明は反撃フェーズで説明予定)

 

次回へつづく

カイジゲーム 自分がブラック企業にいると思っている人はやってみよう⑩ 【仕込みフェーズ#2】組織・体制の問題はつまるところ、バランスを欠いた人の配置や、上司として適性のない人物が上についてしまうこと

苦界 生(いきる)です。

 

調査フェーズで調べた項目の下記③組織・体制にブラック要因があった場合、会社と対峙するためにどんな準備をすればよいかを書きたいと思います。

 

③組織・体制での調査項目

組織図上おかしなところがないか?(複数の機能[営業・開発など]を兼務など)

自部署の体制がおかしくないか?(チームリーダーのような間に入って指導する人がいないなど)

変な人がいないか?(育ててあげたい厨など)

 

皆さんにとって一番身近に潜むブラックの萌芽はこの③組織・体制にあるのではないでしょうか。ここでのブラック要因は、つまるところ下記の2つに絞られると思います。

 

・仕事の負荷(肉体的、もしくは精神的)の問題

・人(上司、小集団リーダー、先輩など)の問題

 

結局、バランスを欠いた人の配置や、上司として適性のない人物が上についてしまうことが、自分と関係してきたとき、ブラック状態が開花するのだと思います。

 

では、そうなったとき、どのような準備をすればよいのか。

 

適正な仕事の負荷になっていなかったり、不適格な人を上司に据えてしまったことは、どちらも会社側の責任です(ここで、自分にも責任はあるのではないかという考えはカイジゲームではいったん捨てましょう)。

 

そこで、会社側に責任があるということを認めさせるにはどうすればよいか。

 

これに関しては内部から進める方法と、外部の力を使う2つの方法があります。

 

内部から進める方法とは、自部署の組織・体制を決めた人、具体的に言うと本部長(役員)、もしくは部長に責任を取ってもらう方法です。

外部の力を使う方法は、昨今の電通への労働局の立入りのように、お上(国)の力を使う方法です。

 

しかし、どちらの方法も実行のハードルは高いです。

例えば内部から進める方法を正攻法で行う場合、部長までの相談でよいのか、もしくは間にどれだけ上司がいるかで変わってきますが、下記のステップになります。

 

Step1.直属の上司に相談

Step2.直属の上司が、その上の上司(次長など)に相談

Step3.その上の上司が部長へ相談

Step4.部長が本部長へ相談

 

最大で4つのStepがあり、かつ上司としてはこのような案件は、面倒くさい案件であるので、途中でなんとかつぶせないかと考えるはずです。

予想される質問として、「君の業務のやり方に問題があるんじゃないの?だって他の人たちはちゃんとやれてるじゃん?」というようなものです。

 

そうなってくると、直属の上司を説得するため、自分の負荷状況のみならず、他の人の負荷状況も把握し、皆でスクラムを組み、直属の上司の説得に当たらなければなりません。

そしてようやく直属の上司を説得したとしても、同じように次長から直属の上司へ「君のマネジメントが悪いんじゃない?だって他のグループはちゃんとやれてるじゃん?」という質問になり、今度は直属の上司が他のグループの負荷状況を把握し、グループ連携で次長の説得に当たらなければなりません。

 

このように、内部において、正攻法で上まで問題を上げていくと、非常に時間と労力を消費することになります。

というか、もし本当に部署として負荷がまずい状況になった場合、普通の組織だとしたら、実際に組織としての対策が実行されます。

問題は組織の認識と自分の認識があっていない場合です。

 

次回へ続く

 

 

 

カイジゲーム 自分がブラック企業にいると思っている人はやってみよう⑨ 【仕込みフェーズ#1】経営者に不利な情報を見つけだせ

苦界 生(いきる)です。

 

さて、下記の調査フェーズの結果から、ブラック要因が何に起因するのか、大体あたりがつけられたのではないでしょうか。

<調査フェーズで調べる項目>

①業界における会社の位置づけ

②会社の歴史

③組織・体制

④金の動き(リソーセスの配分、何で儲けているか等)

 

上記項目がどんなブラック要因になるのか、少しおさらいしましょう。

 

①業界における会社の位置づけ

そもそも業界の構造自体がブラックになっていないか?(デフレによる価格の過当競争が起きている)

 

②会社の歴史

会社の沿革上、ブラック要因がないか?(企業買収された後の不当な扱い、オーナー一族によるワンマン経営など)

 

③組織・体制

組織図上おかしなところがないか?(複数の機能[営業・開発など]を兼務など)

自部署の体制がおかしくないか?(チームリーダーのような間に入って指導する人がいないなど)

変な人がいないか?(育ててあげたい厨など)

 

④金の動き(リソーセスの配分、何で儲けているかなど)

しっかりと会社から予算をもらえているか?(製品開発費など)

自部署の製品が定常的に利益を上げているか?(金の生る木 or 金食い虫 など)

非合法な金の使い道がないか?(黒社会への資金提供など)

 

ではそれぞれについて、会社と対峙するため、どんな準備をすればよいか書いていきたいと思います。

 

①業界における会社の位置づけ

 

この場合は、一連のカイジゲームに関する記事の最初の辺りで述べましたが、ここがブラックの場合は個人の力ではどうしようもありません。カイジゲームも成り立たないので、早いところ転職の準備をしたほうが良いと思います。

 

②会社の歴史

ここに関してはその時々の経営者自身がブラック要因を生み出していると思われます。株式会社の場合、放漫経営で赤字垂れ流しのあまりに酷い経営者だった場合、株主総会などを通じて退任要求を突き付けられ、退任を余儀なくされます。そのため、しばらく待っていれば、自然に新しい経営者に変わります(新しい人がどういう人かはまた別問題ですが)。

 

ただ、厄介なのは、株主からお目こぼしされるくらい、そこそこの利益を上げており、外部にはいい顔ができるけれども、自社の従業員に関しては、人を人とも思わないような強制労働を強いている経営者の場合です。また、上場していないオーナー企業の経営者の場合も同じです。要は、外部の目が経営者に効かない場合です。

 

こういう場合、自ら世の中に対して情報発信して、その経営者の是非を問うしかありません。このパターンこそ、カイジゲームの第2段階である仕込みフェーズの対象になります。

 

具体的に何をするか。その経営者にとって不利になる情報を見つけ出すことです。この仕込みフェーズでは、カイジから週刊文春の記者に成りすましましょう。週刊文春の記者もさすがに会社の従業員に成りすまし、取材をすることはできません。つまり、社内にいることが一番の強みになります。

 

だからと言って、会社の外でも探偵のように尾行し、ネタを見つけだすというのも、不可能ではないにせよ困難です。

 

そのため、一番良い方法は問題のあるなにがしかの書類を見つけだすことです。

例えば、多少法律知識が必要になるかもしれませんが、法に抵触するような内容の従業員に対する指示書や、問題になりそうな決裁書、稟議書、または議事録でもよいかもしれません。ましてや、経営者のサインが入った書類を見つけることができれば、大きな武器になります。

または、多少の会計知識が必要になるかもしれませんが、帳簿などを見ることができる立場や、部署にいる方は、おかしな帳簿がないか探すことで、良いネタが出てくるかもしれません。

 

だんだん汚い話になってきましたが、念のためコメントしたいと思います。カイジゲームはあくまで、自分がブラックな状態から抜け出すことを目的としています。

そのため、こんなことはやりたくない、と思ったらゲームをやめるのは自由です。あくまで、自分のブラックな状況とそこから抜け出したいという思いを天秤にかけ、カイジゲームを続けるかやめるかを判断してください。

 

③④への対応は次回へ続く

 

 

 

 

カイジゲーム 自分がブラック企業にいると思っている人はやってみよう⑧ 【調査フェーズ#7】裏の金の流れをつかむことが、大きな武器になる

苦界生(いきる)です。

ついに電通に労働局が強制捜査に踏み込みましたね。

さて下記の調査フェーズで調べる項目④金の動き(リソーセス配分、何で儲けているか等)で、先回は表の金の動きについて書きましたので、今回は裏の金の動きについて書きたいと思います。

 

<調査フェーズで調べる項目>

①業界における会社の位置づけ

②会社の歴史

③組織・体制

④金の動き(リソーセスの配分、何で儲けているか等)

 

この点についてはなかなか調べるのが難しい面があるかもしれません。

しかし、もし表にできないようなやばいネタを見つけることができれば、それはまさに自分の会社がブラックである要因かもしれませんので大事にしましょう。

 

では一体どういった項目を調べればよいのか。まず、表の金の動きと同様、リソーセス配分、つまり何に金を使っているかについて、下記観点で探ってみましょう。

 

・特定の政党、もしくは政治家への政治献金の有無

黒社会への資金提供(マネーロンダリング等)

・特定の会社、業者への発注(癒着など)

・社長の親族の会社に対しての資金提供

・接待関係(交際費の額など)

・高額な調度品などの購入

・芸能人を呼んだ従業員には秘密にされている役員だけの特別パーティー等

・従業員の横領関係(架空発注、出張旅費の虚偽申請など)

 

続けて何で儲けているかについて、下記観点で見てみましょう。

 

・少ない金額での下請け企業への発注(下請けいじめ、ピンハネ)

・談合、カルテルによる価格操作

・非合法ビジネスの実施

・地上げ、土地ころがし

・脱税(不正会計など)

・偽装による割高販売(材料、生産地など)

不法入国者による低賃金労働

 

他にもあるかもしれませんが、思いつく限り挙げてみました。

 

調査フェーズ以降の仕込みフェーズの項目でも触れますが、上記観点で何かきな臭いものを嗅ぎ付けたとしても、そこから先へ踏み込むのは困難が伴います。

なぜなら、法に触れるような案件の場合は、関係者は当然口をつぐむでしょうし、また、関連の書類があったとしても当事者が厳重に管理しているはずだからです。

 

とはいえ、もし上記のようなやばい何かの片鱗を見つけることができたら、みすみすそのチャンスを逃す手はありません。

幸いにも、社外の人間と比べたら、明らかにネタに近いところにいるのです。例えば、関係者が分かればその人に近づき、仲良くなって、飲み会などをすれば、うっかり秘密を漏らしてくれるかもしれません。

書類に関しても、例えば、鍵をかけているものの、案外鍵は普通に引き出しに入っていたりすることもあります。残業が常態化しており、遅くまで残っていても怪しまれないなら、逆にそれを利用し、他の社員が帰った後、こっそり当事者の引き出しを調べてみることで、案外簡単に書類がゲットできるかもしれません。

 

もし、関係者が秘密を漏らしたり、やばい書類を見つけることができたら、それは証拠として、録音なり、コピーをしておきましょう。後で間違いなく協力な武器になるはずです。

 

ここまでで、調査フェーズについて一通り書きました。

繰り返しになりますが、調査フェーズは、自分の会社を取り巻くブラックな状況が何に起因しているかということを調べるためです。

 

次の仕込みフェーズについては、調査フェーズの情報をもとに、ブラックな状況から抜け出すための準備をします。

 

次回へ続く