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意識高男と俗物太郎、ときどき苦界生(いきる)が行く

海外MBA留学したい、刃牙大好き、ちなみに嫁とはセックスレス

地方国立大卒だけど「学歴」についての話題を終わらせてみようと思う④ 時代の趨勢とペーパーテストの関係#2

意識高男です。

 

前回は「学歴」(ペーパーテストの点数による序列が、大学別に反映されたもの)が

明治維新以降、それぞれの時代(下記参照)において有効に機能してきたことを述べた。

 

①欧米キャッチアップによる日本近代化の時代(明治初期~後期)

日露戦争から終戦までの軍国主義時代(明治後期~昭和中期)

 

では、だんだん我々になじみのある時代

③戦後から高度経済成長期(昭和中期~後記)において学歴がどのように機能したかを書きたい。

 

結論から言おう。

「学歴」はこの時代にも大変有効に機能した。

 

私見も入るが、どういうことか。

まず、この時代に起こったことを書き、その後、学歴がどう機能したかをひも解いていきたい。

 

この時代に何があったかといえば、朝鮮戦争(昭和25年)に伴う朝鮮特需だ。

ここで、戦後日本の安い労働力とアメリカ発の大量生産手法が組み合わさり、日本の工業化がスタートした。

 

今でこそ、メイドインジャパンという言葉は高品質の代名詞のように扱われるものの、この頃の品質はあまり良くなかったようである。

しかし、外部環境としては、朝鮮特需の追い風を受け、工場で製品をバンバン造って売っていた。

 

ただし、造れば売れるという時期だとしても、さすがにいつまでも安かろう悪かろうでは売れ続けるのは難しい。そこで、日本製品は「安さ」に加え、新たな要素として加わったのが「高品質」だ。

当時、安かろう悪かろうはもちろんのこと、高くて高品質という製品は存在したが、「安くて高品質」な製品はなかった。そのため、いざそういう製品を造れば、売れないはずがない。

 

日本は安くて高品質な製品を世界に向けて売りまくり、史上にまれにみる高度経済成長を成し遂げた。

 

さて、この高度経済成長をもたらした、安くて高品質なメイドインジャパン製品を造るための要件とは何だろう。

 

必要とされる要件を下記に示す。

(実際はもっとあるだろうが、主なものを示す)

 

 

・製品(工業製品)を造るための工学知識

・生産ラインを造るための工程設計知識

・製品の品質を担保するための、設備メンテナンス知識

・製品を決められた手順で造るための、作業方法の知識

 

加えて、安くて高品質な製品が売れ、生産能力も増やしてさらに造り続けることが必要になった場合、下記の要件も必要になる

 

・大量に増えた作業者を管理するための知識

・大量生産を行うための生産計画を作る知識

・キャッシュが増えることによる資産管理の知識

 

当然、上記の要件を備えた人が必要になる。上から順番に名前を付けるとするならば、呼び方は様々かもしれないが、製品設計者、製造ライン設計者、メンテナンス技術者、工場作業者、工場人事、工場工務、工場経理となるだろう。

 

彼らに共通して言えることは、それぞれが持つ知識をダイレクトに活用できる点だ。

 

とするならば、高度経済成長期において、

各要件を備えた人々の優劣の差を規定するものは、知識のインプット量の差に他ならない。

 

つまり、この時代においても必要なのは「各要件に必要な知識のインプット」=「勉強」という図式が、やはり成り立つのである。

 

さらに言うならば、高度経済成長期の日本を取り巻く環境は、日本からの供給に対して世界の需要の方が大きかったとも言えるので、とにかく市場の要求に応えるため、スピーディーに同じものを作り続ければ良かった。

 

それには、需要に素早く対応して製品を造るというオペレーションを実行する「情報処理能力」と、同じものを作り続けるための「粘り強さ」が必要である。

 

そして、この二つの能力を持った人材を効率的に選別できるのは「ペーパーテスト」に他ならない。

 

つまり、日本が高度経済成長を成し遂げるための必勝パターンである

「安くて高品質な製品をスピーディーに造り続ける」ためには、

「ペーパーテストで良い点が取れる人」=「学歴が高い人」が必要だったのである。

 

以上をまとめると、日本において明治維新から高度経済成長が終わるまで、学歴はずっと有効に機能してきたのである。

 

次回へ続く