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大ベストセラー「金持ち父さん 貧乏父さん」はいろいろなことを割り引いて読まないといけない(2/3)  ロバート・キヨサキ氏のファイナンシャルリテラシーはすごい

先回に続き、「金持ち父さん 貧乏父さん」の下記のような批判(主にAmazon)だったり、ネガティブな事実について説明していきたい。

 

①金持ち父さんは実在するっぽいが、エピソードはフィクション 

これはキヨサキ氏自身が明かしているとのこと(Wikipediaにも載っている)

恐らく、本の内容を読者に対して分りやすく伝えるためにあえてそうしたのだろう。

 

②金を稼ぐことが善という考えに振った内容であり、拝金主義を礼賛している

これも本のメッセージ「お金についての教育をもっとすべき」を強めるために、あえてそうしていると思われる。特に子供や学生が読むことを想定した場合は、極端に書いた方が効果的だ。

 

③著者であるロバート・キヨサキ氏の経営する会社が倒産

実際はキヨサキ氏がいくつか経営する会社のうちが倒産しただけであり、かつ裁判対策の側面が強く、彼の個人資産はほとんど傷ついていないようだ。

上記の事実を簡単に説明したい。

 

アメリカの大手のセミナー開催企業(いろいろなセミナーの開催を専門とする企業)「ラーニング・アネックス」が、キヨサキ氏の名前を広めたことに対する成功報酬を、キヨサキ氏に求めたところ、彼は支払いを拒否した。

 

そのため、「ラーニング・アネックス」側はキヨサキ氏の会社の一つである「Robert Kiyosaki’s Rich Global LLC」を提訴した(恐らくキヨサキ氏はこの会社を通じて、ラーニング・アネックスと契約していたと思われる)。

 

裁判結果はキヨサキ氏側が「ラーニング・アネックス」に対し、約18億円の支払いを命じるというものだった。しかし、「Robert Kiyosaki’s Rich Global LLC」に18億円の支払い能力がなかったため、やむなく倒産した。ただし、キヨサキ氏の個人資産はほとんど傷ついていない。

これは氏が「金持ち父さん 貧乏父さん」で強調している「お金についての教育」の成果である ファイナンシャル・リテラシー(お金についての教養)の成せる技と見ることもできる。

 

以上「金持ち父さん 貧乏父さん」を読む上で①~③のネガティブファクターについて説明してきた。結論として、本の体裁が「お金についての教育書」であり、かつメッセージ性を強めるためあえて振った内容となっているが、実際キヨサキ氏はファイナンシャル・リテラシーを発揮し、自らの資産を守っている事実があるため、「金持ち父さん 貧乏父さん」の内容はそれなりに信頼に足るのではなかろうか。

 

タイトルにある「いろいろなことを割り引いて読まないといけない」というのは、まさに上記の結論を踏まえて読んだ方が、内容をより吟味できるということだ。

 

次回は、全3回のエントリの最後として「金持ち父さん 貧乏父さん」に書かれている「金持ちになるにはどうすればよいか」について説明して終わりたいと思う。