カイジゲーム 自分がブラック企業にいると思っている人はやってみよう⑨ 【仕込みフェーズ#1】経営者に不利な情報を見つけだせ
苦界 生(いきる)です。
さて、下記の調査フェーズの結果から、ブラック要因が何に起因するのか、大体あたりがつけられたのではないでしょうか。
<調査フェーズで調べる項目>
①業界における会社の位置づけ
②会社の歴史
③組織・体制
④金の動き(リソーセスの配分、何で儲けているか等)
上記項目がどんなブラック要因になるのか、少しおさらいしましょう。
①業界における会社の位置づけ
そもそも業界の構造自体がブラックになっていないか?(デフレによる価格の過当競争が起きている)
②会社の歴史
会社の沿革上、ブラック要因がないか?(企業買収された後の不当な扱い、オーナー一族によるワンマン経営など)
③組織・体制
組織図上おかしなところがないか?(複数の機能[営業・開発など]を兼務など)
自部署の体制がおかしくないか?(チームリーダーのような間に入って指導する人がいないなど)
変な人がいないか?(育ててあげたい厨など)
④金の動き(リソーセスの配分、何で儲けているかなど)
しっかりと会社から予算をもらえているか?(製品開発費など)
自部署の製品が定常的に利益を上げているか?(金の生る木 or 金食い虫 など)
非合法な金の使い道がないか?(黒社会への資金提供など)
ではそれぞれについて、会社と対峙するため、どんな準備をすればよいか書いていきたいと思います。
①業界における会社の位置づけ
この場合は、一連のカイジゲームに関する記事の最初の辺りで述べましたが、ここがブラックの場合は個人の力ではどうしようもありません。カイジゲームも成り立たないので、早いところ転職の準備をしたほうが良いと思います。
②会社の歴史
ここに関してはその時々の経営者自身がブラック要因を生み出していると思われます。株式会社の場合、放漫経営で赤字垂れ流しのあまりに酷い経営者だった場合、株主総会などを通じて退任要求を突き付けられ、退任を余儀なくされます。そのため、しばらく待っていれば、自然に新しい経営者に変わります(新しい人がどういう人かはまた別問題ですが)。
ただ、厄介なのは、株主からお目こぼしされるくらい、そこそこの利益を上げており、外部にはいい顔ができるけれども、自社の従業員に関しては、人を人とも思わないような強制労働を強いている経営者の場合です。また、上場していないオーナー企業の経営者の場合も同じです。要は、外部の目が経営者に効かない場合です。
こういう場合、自ら世の中に対して情報発信して、その経営者の是非を問うしかありません。このパターンこそ、カイジゲームの第2段階である仕込みフェーズの対象になります。
具体的に何をするか。その経営者にとって不利になる情報を見つけ出すことです。この仕込みフェーズでは、カイジから週刊文春の記者に成りすましましょう。週刊文春の記者もさすがに会社の従業員に成りすまし、取材をすることはできません。つまり、社内にいることが一番の強みになります。
だからと言って、会社の外でも探偵のように尾行し、ネタを見つけだすというのも、不可能ではないにせよ困難です。
そのため、一番良い方法は問題のあるなにがしかの書類を見つけだすことです。
例えば、多少法律知識が必要になるかもしれませんが、法に抵触するような内容の従業員に対する指示書や、問題になりそうな決裁書、稟議書、または議事録でもよいかもしれません。ましてや、経営者のサインが入った書類を見つけることができれば、大きな武器になります。
または、多少の会計知識が必要になるかもしれませんが、帳簿などを見ることができる立場や、部署にいる方は、おかしな帳簿がないか探すことで、良いネタが出てくるかもしれません。
だんだん汚い話になってきましたが、念のためコメントしたいと思います。カイジゲームはあくまで、自分がブラックな状態から抜け出すことを目的としています。
そのため、こんなことはやりたくない、と思ったらゲームをやめるのは自由です。あくまで、自分のブラックな状況とそこから抜け出したいという思いを天秤にかけ、カイジゲームを続けるかやめるかを判断してください。
③④への対応は次回へ続く