地方国立大卒だけど「学歴」についての話題を終わらせてみようと思う⑤ 学歴がブランド化した要因
どうも意識高男です。
前回は、日本において明治初期から高度経済成長が終わるまで、学歴がずっと機能してきたことを書いた。
そして、さらに学歴が日本において機能してきたことの補足をしたいと思う。
特に、戦後から高度経済成長期においてだ。
この高度経済成長期を支えたのは、言わずと知れたメイドインジャパンを世界に広めた日本企業である。
その日本企業が世界に羽ばたくための動力として活躍したのが、前回書いたように、学歴の高い人達である。
ではこの学歴の高い人達を最も効率よく入社させるための立役者とシステムとは何だろうか。
ここで察しがついている人もいると思うが、立役者は会社の人事部であり、システムは、新卒一括採用システムである。
日本経済は高度経済成長期の環境を考えると円安による追い風に加え、高品質な製品を武器に右肩あがりに成長しており、人事部はとりあえず、地引網で魚を取るがごとく、新卒の学歴の高い人達を入社させていれば良かった。
(人事部が楽をしているとまでは言わないが、この当時どこまで一人一人のパーソナリティまで踏み込んで見ていたかは疑問だ)
当然、成長している企業と学歴が紐付けられ、それに伴い年収とも紐付けされるようになって、学歴がブランド化した。
今日の「いい学校に入り、いい会社に入る」という価値観は、この高度経済成長期の企業と学歴の紐付けにより醸成されていった結果である。
さて、ここまでで学歴の歴史を遡り、今日における学歴信仰が形成されるまでを書いたことで、ようやく準備が整った。
ここから一気に反転攻勢、学歴の話題を終わらせるターンに入りたいと思う。
では、実際に日本における学歴の頂点、最高学府の東大を例に挙げ、世界における位置づけを見ていきたい。
まず、単純に世界大学ランキング(英のタイムズ・ハイヤー・エデュケーション 2015年版 評価基準は「教育」「研究」「論文被引用数」「産業界からの収入」「国際性」の5つ)で見てみると、東大は北京大学に次いで43位だ。
(ちなみにこの時の1~3位はは1位:カリフォルニア工科大学、2位:オックスフォード大学、3位:スタンフォード大学)
あと、大学別ノーベル賞受賞者数を見てみる。
(50 UNIVERSITIES WITH THE MOST NOBEL PRIZE WINNERSより 2015年)
数えてみたところ10人で世界では56位だ(京都大学も10人でタイ)。
ちなみに1位はというと、ハーバード大学でなんと157人で東大の15倍以上だ。
次回はまた少し切り口を変えて、世界における東大の位置づけを見ていく。